ジャンプの跳び方考察(3A編)
こんにちは、久しぶりの記事の更新です。
短いオフシーズンも終わり、いよいよ本格的なシーズンが始まります。
今シーズンからルール変更があり、様々な構成で変化が出てきました。
まだ選手やコーチは試行錯誤の途中ですが、新たな変化にワクワクしています。
さて、僕の仕事はいかに選手に道具を合わせるかがポイントになります。
選手によって身体のクセや、ジャンプの跳び方は違います。
選手ごとのクセや跳び方によって靴やエッジの位置を細かく調整します。
初見の選手ですと、いかに早くその選手のクセや跳び方を見極めるのかが大事です。
今回はみんな大好きトリプルアクセル(以下アクセル)の跳び方を見比べて
僕がどの様に選手を見ているかを検証しようと思います。
跳び方に良い悪いはありません、選手を比較したり批評するつもりはありません。
アクセルを跳べるのは凄い事なので、尊敬しかありません。
また、選手も日々練習で跳び方も変化しています。
同じアクセルでも人によって、使う靴やエッジによって色々な違いがあります。
あくまでも僕の視点から見た考察です。
興味がありましたら読んで頂けると嬉しいです。
動画を多く使用しているので、Wi-Fi環境などで読んで下さい。
さて、トリプルアクセルについてですが、最近はジュニア選手でもチャレンジし始めたり、実際に跳んでいる選手もいます。
エッジジャンプなので、エッジの位置調整のポイントにもなります。
アクセルジャンプの際に、僕が見ているポイントは
1.助走・・・ジャンプの前の予備動作
アクセルを跳ぶ前に、多くの選手は右足のバックアウトから左足に乗り換えます。
たまにステップが入る事もありますが、跳ぶまでのエッジの動きに無理がないかを見ます。
アクセルの不調が、実は右足のエッジの位置が原因である事も多いです。
2.トレース・・・左足のエッジのトレースを確認します
エッジを倒して半円を描きながら跳ぶのか、直線で跳ぶのか、跳ぶまでのエッジに乗る時間も違います。
トウを引っかけて跳ぶ選手もいれば、スリップしながら跳ぶ選手もいます。
3.踏み切り・・・左足のアウトエッジで飛び上がります
その選手がどの位置で跳ぶかを観察します。
前の方で跳ぶのか、後ろで跳ぶのか、右足の振り方、手の振り方など、選手の個性が出ます。
左足主導の選手もいれば、右足主導の選手もいます。
4.回転と跳ぶ方向
跳んでから回転が始まるのか、回転しながら跳ぶのか。
上に跳ぶのか、横に跳ぶのか。
踏み切り位置と着地位置でどの方向に向けて跳ぶかを観察します。
前置きが長くなってしまいましたが、僕が見ているポイントは大まかに上記4点を見ます。
助走から飛び上がりまで、スムーズに力が入ればアクセルは跳べます。
上手く跳べない場合や失敗する時は、どこに問題があるかを検証して修正します。
それではここからは実際の選手の動画を見ながらポイントや違いを検証したいと思います。