カスタムインソールの作製その2
以前、カスタムインソールの製作記事を書いたのですが、今回は自分でインソールを作っている過程を公開したいと思います。
トラックを改造して、メンテナンスとインソール製作を始めて約4か月経ちました。
だいぶ自分のやり方が見えてきました。
今回、お客様の了解を頂き、スケート靴のインソールを作る過程や、何を考えてインソールやメンテナンスをしているかを交えて現在のやり方を記事にします。
また時間が経てばやり方が変わるかもしれません。
インソール作成前
まずはインソール作成前の状況です。
こちらのお客様は、今まで位置調整やフィッティングをした事が無いそうです。
見たところ内側に倒れてます。
靴もだいぶ歪んでいます。
これでも前日に少し位置調整したのですが、もっと基本から修正しないとと思い、インソール製作と靴の修正をお勧めしました。
今使っているインソールを見てみます
インソールを見ると、つま先だけに力が入っているのが分かります。
原因としては
スケート靴がしっかり履けておらず、中で足が動くのを防ぐために、指先で踏ん張っている可能性があります
指先と踵にしか跡がついていないので、出来れば足裏が全部当たる様にしたいですね
足型取り
専用の機械で足型を取ります。
踵と土踏まずのアーチを中心に足型を取り、そこに熱して柔らかくしたインソールを置き、自分の足と足型でインソールを整形します。
インソール比較
従来のインソールの上に足を置いた状態と、カスタムインソールの上に足を置いた状態を比較します。
このお客様もオーバープロネーションの症状が出ています。
オーバープロネーションについては、以前書いた記事”スケート選手の足の変形について考察”をご参照下さい。
後ろから見ると、踵の歪みが分かり易いです。
踵の歪みで膝下O脚になっています。
くるぶしの下の骨が出ています。
カスタムインソールの踵を角度調整して足を置いてみました。
だいぶ踵が真っすぐになりました。
くるぶしの下の骨が出なくなりました。
カスタムインソールをスケート靴に入れて、スケート靴を履いた状態です。
最初に比べて、エッジが真っすぐになってきました。
右足は靴の歪みが強いので、この後エッジの位置調整でもう少し真っすぐに調整しました。
インソール作成前は、くるぶしの痛みがありましたが、インソール作成後は痛みが無くなりました。
作業しながら写真を撮っていたので、上手く伝わらない部分もありますが、今の所はこの様な手順でインソールを作っています。
調整も含めて作業時間は約1時間半です。
シーズンも終わり、新しい靴を作る時に、一緒にインソールを作って頂ければ、靴のフィッティングや位置調整まで一括で行えます。
興味のある方は一度お問合せ下さい。