スケート選手の足の変形について考察

こんにちは。
本日12月1日より、新しくインソールの製作・販売事業を開始しました。
ここでは、なぜ選手の足が変形し、インソールが必要なのか?
について、説明と考察をします。

まず、長年スケート選手の足を見てきて感じるのが、ほとんどの選手の足が変形している事です。
・くるぶしの下の骨が出ている。
・外反母趾
・偏平足
・内反小趾
この様な足裏の変形から来る
・膝が内側に入る
・脛が曲がる
・XO脚
・腰の痛み
・骨盤の歪み

この様な足のトラブルを抱える選手がとても多いです。
多くは痛い場所をコブ出しで靴を変形させて対処していますが
コブ出しは対処療法なので、根本を解決させる事は出来ません。

色々と勉強して、この足のトラブルの原因は
過剰回内(オーバープロネーション)だと分かりました。
僕のお客様の足の写真です。

左足
右足

このように左右とも踵が外側に捻じれています。
この子はまだ小学生です。

過剰回内については、こちらに詳しく書いてあるのでご参照下さい。
オーバープロネーション(過剰回内)がもたらす問題(足ナビ)

典型的な過剰回内で足が内側に落ち込み、アーチが潰れてくるぶしの下の骨が出ています。
他にも膝の内転や骨盤の歪みもありました。
まだ小学生なのに。

この様な症状を持つ選手がとても多くいます。
今度は、なぜ過剰回内になるのかを考察します。

1.スケート競技の特性から来る過剰回内

他の競技に比べても、スケート選手の足の変形度合いは多いです。
何故か?
まず考えられるのが、”幅が細いエッジの上に立っている”のが原因です。

普通に考えれば、あれだけ細いエッジの上に立てば、足がグラグラするはずです。
どうしても足の親指側で踏ん張る事が多くなります。

また、スケートは普段の陸上歩行と違い、横に蹴って進みます。
陸上歩行や陸上の走り方は足の動きは前後に真っすぐ動きます。
前後の動きだけなら、足裏は回内と回外を繰り返すので問題ありません。

しかし、スケートは足を自分よりも外側に広げて、横方向に力を加えて進みます。
良く言われるインサイドキックですが、これも足の内側に力が加わります。
回内しか無く、回外の動きがありません。

なので、スケートという競技の特性上、過剰回内になりやすいスポーツなのです。
ならばスケート選手はみんな過剰回内なのか?
と言われると、そうではありません。
たた、最近の子供達はこの過剰回内がひどく見受けられます。
何故なのでしょう?

2.スケート靴の問題から始まる過剰回内

もう一つの原因は、スケート靴にあると思います。
最近のスケート靴はどんどん軽く、そして硬くなっています。
子供の選手も硬い靴を使っている選手が多いです。

最近の選手の子達を見ていて思う事があります。
それは”きちんと靴が履けていない”です。
全体の半分以上の選手はきちんと靴が履けていません。
驚かれる方もいるかも知れませんが、本当です。

靴がきちんと履けない原因は硬い靴にあります。
靴が硬いので、靴紐がきちんと締めれません。
特に今の靴は新品では子供の力で締めきる事は出来ません。

靴紐が締めれないので、靴の中で足が動いてしまいます。
かかとも安定しないので、より足首が内側に倒れやすくなります。
外側が硬いブーツで、中に隙間がある状態で、細いエッジの上に立つ
そしてエッジを倒して滑るとなると、足の骨が変形するのも納得できます。

これは一概に選手だけが悪いとは限りません。
昔は新しい靴に変えると、馴らしに数か月かかります。
その間はジャンプも跳べません。
でも、今の選手は靴を変えた当日からジャンプを跳ぶ事を求められます。
硬い靴の紐をしっかり締めたら足首が動かなくなるので、緩めに締めます。
周囲の環境にも原因があると思います。

また、靴をゆるく締めると、靴と足の中に隙間が出来て
ジャンプ等の衝撃が靴の1点に集中します。
そうすると靴が折れやすくなります。
そうすると、次はもっと硬い靴になります。
このような悪いスパイラルに入っている選手がとても多いです。
足と靴の間に隙間が無ければ、衝撃は靴全体で受け止めるので、靴は折れにくくなります。

3.現状の打破とインソールの必要性

他にも滑り方の問題など、原因は幾つかありますが、主に上記2点が選手の足が変形する原因だと思います。
この現状をなんとかしないと、選手生命を短くしたり、大きな怪我に繋がります。
色々と勉強したり、他の競技の方やトレーナーの方にお話を聞いたりして、自分なりに出した答えが
インソールでした。

上の参照記事にもある通り、過剰回内の対処にはインソールが一定の効果をもたらします。
スケートの足の動き、力のかかり方を知っているので、スケートに合ったインソールの作成が可能です。

また、インソールを作って終わりではなく、インソールを入れた後の足の状態や
インソールを入れた後のエッジの位置や靴の調整
新しい靴ならば、最初から紐をしっかり締めた状態に型をつけたり
可能ならば滑り方や身体使い方のアドバイスなど
自分にしか出来ないサービスを始めたいと思っています。

そのためにトラックを買いました。
トラックの中で全ての作業を一括で完結出来ます。
しかも練習場所の近くでしたら、滑ってみて再度調整も可能です。
このサービスで一人でも多くの選手の悩みを解決できる様に頑張っていきたいと思います。
長文になりましたが、ご拝読ありがとうございました。

今回は全文無料記事なので、この下には文章がありません。
お間違えない様にご注意下さい。

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